悪夢

悪夢は未処理の葛藤の象徴として、心理療法では夢の場面をターゲットに情報処理を行うことでトラウマの解放や心身の回復に役立ちます。
他の視点からは、不眠症治療薬スボレキサントやレンボレキサントなどオレキシン受容体拮抗薬で悪夢を見ることがあリ、気になって調べてみました。オレキシンの抑制で覚醒系が静まりREM睡眠が促されるため、オレキシン神経と隣接するメラニン凝集ホルモン(MCH)神経がシーソー関係にあってMCHが活性化すると夢生成が強まる。MCHは海馬・扁桃体・皮質に投射し記憶や感情の再処理を促すため、十分に「情動」が処理されないまま再体験が生じると悪夢として表出するとのこと。第3のオレキシン受容体拮抗薬ダリドデキサントではREM睡眠を適度に保つバランスにより夢が鮮明になりにくいそうです(製薬会社講習会での学びから)。